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人生の明暗を分ける射手座力!光を灯し続ける射手座について

季節は射手座シーズンの真っ只中、どことなく年末を意識し始めることも多くなってきた今日この頃です。天体の状況で言えば、魚座で逆行していた土星が先月末に順行に戻りましたね。特に柔軟宮の太陽であったり天体がそれらのサインに集結しているようなチャートを持つ人たちにとっては、どこまでも続くかのような暗いトンネルの先に一筋の明るい光が見え始めた、というタイミングに差し掛かっているかもしれません。そんな時節にあらためて「射手座」というサインについての考察をお届けしたいと思います。

射手座のエネルギーを放ち続けた偉大な作曲家

せっかくなので、気分を盛り上げるために今回は射手座に太陽を持つ偉大な作曲家の名曲の数々を聴きながら書くことにします。「楽聖」そして「革命家」の異名を持つこの作曲家は、日本では年末になると何処からか流れてくるあの「第9」を作曲した『ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン』です。

 

彼は射手座に太陽と月を含めた3つの天体を持っています。残した楽曲そのものはもちろんのこと、後世に語られている彼の生き様や功績の数々にもまた、射手座的エネルギーを感じさせるエピソードが散りばめられています。

 

ベートーヴェンは、宮廷音楽家であった父親のスパルタ教育を受けながら、音楽家として10代から経済的に困窮していた家計を支え始めますが、20代には既に作曲家にとって生命線である聴覚に問題を抱え始め、40代の半ばにはほぼ何も聞こえない状態になっていたと言います。徐々に聴覚を失っていく恐怖や不安を抱えながらも音楽の道に勤しんでいくベートーヴェンですが、一時期は絶望感から自殺を考えたこともありました。しかしながら、その逃れられない絶望を味わいきった果てに、自らの内側に芸術家としての崇高な使命感を見出しました。そして以降も、その溢れんばかりの創作意欲で数々の名曲を生み出し続けたのです。

 

どんなに過酷な状況の中にあってもそこに崇高な意味や意義を見出し、新たな希望を掲げて再び立ち上がっていく姿はまさに、射手座というサインの持つストーリーそのものです。

射手座に3天体を持つベートーヴェン

ベートーヴェンのネイタルチャートを見ると、射手座の月・水星・太陽の並び、そしてその間向かいにはこの水星・太陽の間に情熱のエネルギーを注ぎ続けるかのように、双子座の火星が位置しています。射手座そのものもエレメントで言えば火のサインですし、そこに情熱を司る火星がアクセスしているということで、火の持つ燃え上がるような質を更に増強しているかのような印象を受けますね。火のエレメントに関してはこちらの記事もどうぞ→火のエレメントはシンプルである。

 

また、56歳でその生涯を終えるまでの間に、ベートーヴェンは実に700曲以上もの曲を作ったと言われています。彼は射手座の3天体ともアスペクトを持つ獅子座の土星を持っておりますが、苦境に立たされてもなお希望を掲げ続けるエネルギーに、この土星が独創的な創造性という形で影響を与え続けたとも言えるかもしれません。

ベートーヴェン
ベートーヴェンのネイタルチャート。射手座に太陽、月、水星。

絶望の中で光を見出す力はどこに由来するのか

さて、射手座といえば木星をルーラーに持つサインです。ギリシャ神話になぞらえると、この射手座というサインと関係する神々は、まず最高神であるゼウスのほかに、賢者カイロン、そして諸説あるものの月の女神のアルテミスが関連しているといった見方もあります。※カイロン(キロン)はこちらの記事で触れています→傷は癒えないのか?

 

中でもゼウスは、神々の世界の最高神であり絶対的な権力者、そして結婚の神であるヘラ(ジュノー)という正妻の目を盗んでは新たな女性と関係を持ち、子孫繁栄を掲げて文字通り自分のエッセンスを世界中に広げていく自由で大胆なキャラクターです。このようなゼウスの人物像が木星の質と重なっていくわけですが、恐妻でもあるヘラの目をかいくぐり、美しい女性がいると聞けばすぐさま出向いて浮気を繰り返す様には一切の反省も見られず、むしろどこかそのやりとりを楽しんでいるような印象も受けます。つまり、ゼウスはヘラが管轄する結婚の制度そのものすら、自分なりの大義名分(=子孫繁栄のため)により解釈をし浮気を正当化しているのです。

 

そもそもゼウスが最高神となった背景には、父親のクロノス(土星)を権力の座から追い落としたという出来事がありますが、クロノスの治世でしいたげられ苦しんでいる兄弟たちや民たちを救おうという、ゼウスなりの大義名分に基づいて行動を起こしていきます。

 

また、王座を奪った後も着々と自分の思う理想の世界に向かって突き進んでいきますが、そこには自分の信念への疑いといったものは微塵もありません。また、何かしら問題が起きそうになっても「まあいっか」とすぐに開き直るところがあり、何度も転覆の機会にも見舞われますが、やはり最後はゼウスの力に皆が従う形になり、彼が治める世界が拡大していきます。 

苦境に立たされた人を左右するもの

話は少し飛躍しますが、最近の土星逆行の間に身近で非常にナーバスになっている人をちらほら見かけることがありました。これを見るに「自分はできるんだ」が根底にある人と「自分はできないかもしれない」が根底にある人とでは、やはり危機に見舞われた時の落ち込み方がまるで違うのだなと思いました。また、それ以降の結果にも、間違いなくその信念は影響を与えていくように感じています。

 

その前提に立つと、木星を象徴する神ゼウスが自分への疑いを持たないさまと同様に、「自分はできるんだ」という精神が強ければ強い人ほど、苦境に立たされてもなお立ち上がる力を、根底に抱え持っているのではと思います。そしてその姿というのは、見ている人たちの心を打ち、人や社会に希望の火を灯すことになります。

 

まさにベートーヴェンの楽曲の数々が後世に受け注がれ、今もなお聴く人々の心を打ち続ける所以がここに現れているのではと思います。彼が、文字通り命懸けで魂を込めて作曲した楽曲そのものに、この不屈の精神や絶望の中にある希望を見出す力といったエネルギーが、込められているように感じるからです。ちなみに年末に「第九」が流れるのはどうやら日本だけのようですが、1年を納め、また新たな年に希望を見出していく節目としてこの第九が慣習化されたのも偶然ではないと思います。

『夜と霧』の作者、ヴィクトール・エミール・フランクル

ところでみなさんは『夜と霧』という書籍をご存知でしょうか。心理学に触れたことのある人でしたら、きっと一度は見聞きしたり手にとって読んだことがあるのではと思いますが、第二次世界大戦中のナチス強制収容所における実体験を元に、そこから生還した一人のオーストリア人の精神科医によって書かれた本です。

 

著者であるヴィクトール・エミール・フランクルは、第二次世界大戦における抗い難い状況の中、ユダヤ人であるという理由だけで結婚後わずか9ヶ月で家族と共にナチスドイツによる強制収容所に収容されました。そして間もなくして父親は死亡、母親と妻は別の収容所に移送されその後死別します。

 

強制収容所では、労働者とみなされた収容者たちは、暴力や虐待も横行する中で食事や睡眠も満足に与えられず、終わりのない長時間労働を強いられます。そのような中で身体を壊してしまい弱った人たちは価値なしと判定され、大量虐殺用のガス室に送り込まれ、帰らぬ人となります。また、労働者ではなく人体実験の検体として選別されることもあり、そのような人たちは新薬開発のための実験や身体へのX線照射などの非人道的な実験の対象とされました。

 

そのような生きるも死ぬも地獄のような環境の中で、あるとき収容者たちの間で「クリスマスがきたら解放される」という噂が流れたそうです。その噂を信じた収容者たちはクリスマスまではがんばろうと希望を持ち続けますが、やがてクリスマスが来ても解放されない現実に直面すると、ついに生きることへの期待感や希望自体を完全に失ってしまい、次々と自殺していきます。 

希望のイメージ
心に光を灯し続けることはそう容易なことではない

極限状態の中で生きる意義を見出したフランクル

このような環境下において、精神科医でもあったフランクルは、収容所内の別の収容者から「生きることに期待が持てない。死のうと思う」という話をされます。しかしながらフランクルは、この過酷な環境を乗り越えた先にその人たちを待っているもの、つまり人生への期待や希望を再び思い出させることにより、自殺を思いとどまらせたこともあったそうです。

 

そして、そのような環境下で自らも「この経験が自分の人生に持たらす意味や意義」といったものについて考え続け、自分が今この経験をしているのは、未来にこの経験を後世に伝えていくためだ、そのために自分は今調査をしているのだ、というように人生における自分の経験を意味づけました。そして、解放されたのちに大勢の人たちの前で講義をしている自分をイメージしていたそうです。結果的にこの通りになり、フランクルは強制収容所からの生還を果たします。

 

今日心理療法家の間で使われている「ロゴセラピー」というのは、この時の経験からフランクルが生み出した心理療法であり、人が自らの「生の意味」を見出すことを援助することで、心の病を癒す手法をさしています。フランクルは、人の主要な関心事は快楽を探すことでも苦痛を軽減することでもなく、「人生の意味を見出すこと」であるとし、人生の意味を見出している人間は、苦しみにも耐えることができるという考え方を提唱しています。

フランクルの月は射手座の月

そのようなフランクルですが、絶望的な環境下においてフランクルのように生還を果たした人とそうでなかった人との間にあった違いは一体何だったのかというのが、まさにフランクルが提唱した「自分の経験の中に人生への意味を見出す力」であり「長期的な希望を掲げ続けられたかどうか」というものであったようです。

 

先ほどクリスマスのエピソードを例にあげましたが、短期的な希望というものはそれが叶わなかった時に一気に絶望感へと変わってしまいます。しかしながら「長期的な希望」を掲げ続けられたフランクルのような人物は、そのタイミングが来るまでじっと希望の光を自らの中に燃やし続け、最終的にはその希望を自分の現実の中で体現するのかもしれません。

 

フランクルのネイタルチャートを見ると、太陽は牡羊座、そして月が射手座にあります。ここだけ見ても、太陽の向かうべき方向性や人生における表現の中にこの射手座の月がもたらした要素は非常に大きかったと言えるのではないでしょうか。

 

そしてフランクルに限らず、射手座に何かしらの天体や主要なポイントを持っている方はやはり、人生においてその力を発揮するだけのシチュエーションを体験する方が割合多いように感じます。しかしながら、その状況下にあってもなお希望を見出す力を発揮し続けることで、その経験の意味や意義を自分の中に見出していく、そして自分が見出した新たな地平を人や社会にも提示していくのだと思います。

フランクルのネイタルチャート
フランクルの月。この人のエピソードからは射手座の月を感じさせられる。

今回のまとめ~誰の中にも存在する射手座力

今回は2人の歴史的な人物を例に射手座というサインの一側面について考察をしてみましたが、みなさんのチャートはいかがでしょう。例え天体が何も入っていなかったとしても、射手座というサインのテーマや発揮すべきポテンシャルは誰の内にも存在していると思います。

 

もうすぐ2025年も終わろうとしています。今年は大きな惑星の移動や逆行によるサインチェンジもあり、国内外でさまざまな衝撃的な出来事、自然災害、政治における目まぐるしい新旧交代劇なども勃発しました。そのような中で、私たち一人一人のうちでも同様の変化変容が起きていたと言えるのではないでしょうか。年末の慌ただしい最中ではありますが、今年1年を静かに振り返る時間を持ち、起きた出来事や味わった感情の数々を高い視点から捉えなおすと共に、新たな年に向けて自分の中の“希望”に思いを馳せながら、過ごしてみようと思います。

 

それでは、また次回ブログでお会いしましょう^^

この記事を書いた人:

プー
三面観音プー

占星学士。人材業界大手企業等で培ったキャリアカウンセラーとしての知見を活かし、2021年から占星学をベースにした独自のカウンセリングやグループ活動を開始。のべ3,000人以上の転職サポートをした経験と占星学の要素を取り入れたセッションには定評がある。より詳しくは講師紹介ページをご覧ください。

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