· 

第16回勉強会 2026年夏至図から思うこと~自分自身に対峙する難しさ

皆さんこんにちは。今年は5月からまるで夏のような日差しを感じる日もありましたが、台風が来たあたりからずいぶん涼しい日も増えた気がします。さて、2026年も夏至がやってきました。夏至のチャートもほかの季節図同様に社会を読むといった観点から個人を読むという観点まで、複数のレイヤーで扱うことができますが、今回の夏至図を考える上では、より個人レベルで解釈してみることに価値があるのではないかと思いました。今回の勉強会はそんな夏至図を扱いましたので、これにちなんだ雑記を残しておきます。

2026年夏至

今年の夏至のチャートはこんな感じ。夏至は太陽が12サインの中で最も低い場所に位置する蟹座へやってきたタイミングです。そして蟹座のルーラーは月なわけですが、今回のチャートにおいて月がMCにピッタリと張り付いているのも興味深いですね。月の存在感が際立っています。マンデン占星学において月は国民を象徴する天体です。

夏至を蟹座に太陽が入った時だと考えると、そもそもこのシーズンは、より個人のテーマを見出していくことが大切な時期だと考えることができます。今回の月の配置や春分図からの流れを考えても、今は特に個人のテーマを考えるうえでこのチャートを読んでみるのがよさそうではないかなと。改めて自分の道を見出していくうえで追い風になる夏至なのではないかと思います。

2026年夏至図
2026年夏至図。月はMCに張り付いてますが、去年の夏至図ではここに太陽があった。

最近よく見かける出来事から思うこと

ちょうどタイムリーな話題があるので、最近ちょいちょい見かける出来事について触れてみようと思います。これはXでも少し話題に挙げたものの一つではあるのですが、

どうも最近やる気が出ない、モチベーションがわいてこないといった体験、これまで続けられたことが難しくなってしまった感覚など。急にエネルギーが抜けて行ってしまったというような感覚を体験をされている方を見かけることがあります。

 

火星は現在牡牛座を移動中なので、この火星の状態に由来するのではないかという見方もありますが、牡牛座というのはある種生命力にあふれたサインです。人によってはもはや火星の一時的な問題で片づけられそうにない状態の人もいます。牡羊座の土星海王星など、自分はこのような事例に関して複合的な要因があると推測していますが、しかしそれらは、「根本的に自分を支えるモチベーションを見直していかなくてはならない」といった方向に誘導している要因なのではないかと思ったりします。立ち止まって考える機会がもたらされているのではないかと。

 

また、他にも身近でいろんなことが起きすぎて手がいっぱいになり、自分のやるべきこととそうでないことの優先順位を整理しなおすといった出来事が起きている人もいます。

自分を捉えることの難しさ

改めて自分事として思うのですが、案外人は自分のことが分かっているようでわかっていないものです。

例えばチャートの中のICとMCの軸。ここは特に丁寧に見ていかないとなかなか見出すことのできないポイントの一つです。

自分も長いことネイタルチャートを見ていますが、この辺についてヒントが拾えるようになったのはかなり時間がたってからでした。特に最近はこのような重要なポイントに関してヒントを拾いやすくなっているのではないかなと思います。まさに時代の端境期という感じですが、新たな時代に向けて自分の道を明確にしていくことが求められていそうです。

その過程として、こういったやる気の喪失などが起きているのではないだろうかと自分は感じるのです。人間、困るほどに立ち止まるきっかけがなければ、現実のタスクばかりに意識が向いて中々自分にフォーカスしようとは思わなかったりします。例えば現実のタスクに振り回された挙句、体調に問題をきたして12ハウスへ。そうしてやっと自分に還ってこれた…なんて経験をした人は珍しくないはず。

 

また、やる気の喪失についてはかつてユングの書いた本に興味深い話が書いてあるのを読んだことがあります。

人がやる気を喪失して、鬱っぽくなってしまっている時、逆に無意識の領域にエネルギーが流れているのではないかという説でした。その人の新たな側面が発達しようとしている前触れにこのようなことが起きるという話だったのですが、なんにせよこのような時は改めて自分の中で新たな何かを立ち上げていく必要がある時なのかもなと。

そう単純じゃないIC-MC軸

今回はMCに乙女座の月がやってきている夏至なのが面白い配置。IC-MC軸のようなポイントは自分の太陽サインと同じくらいハードルのあるポイントであり、それこそ丁寧に取り組まないと中々見えて来づらい部分です。IC-MCはまるで弓矢のようなものに例えることができますが、多くの場合チャートの中でこの弓矢は引かれることなく横たわっていることも多いのではないでしょうか。そしてここは我々が自分を生きる上で重要なヒントが隠れた軸でもあります。今回の夏至図からも、我々国民にとってここはひとつ大切なテーマになってくるのではないかと思います。

 

MCといえば天職を考える際に扱われやすく、占いとしてアストロロジーを扱っている人たちにとっては特にキャッチーな部分の一つだと思います。MCの話題は何かと盛り上がりますよね。ただ、我々の観点ではここは単に天職を表しているわけではなく、職業はあくまで手段でしかありません。
そのためMC○座は○○の仕事に就くといい、みたいな単純な話にはならないのが難しいところです。しばしばMCはいとも簡単に扱われてしまいますが、少なくとも特に他人が誰かのMCを見て、好き勝手なことを言うのはとても無理のあることだと思います。これについてはこの記事(魂の目的と職業について)もどうぞ。

弓矢のイメージ。
弓矢のイメージ。実はIC-MC軸を考えるとき、弓矢のようにイメージすることができる。

経験を通して自分のチャートの理解を深めていく

そんなこんなで、MC一つ切り取っても机の上で完結するものではなく、これを知るためには経験からヒントを拾っていく必要があります。同じIC-MCを持った人たちが10人いたとしたら、それが意味する内容もまた10通りになるでしょう。誰一人として同じ過去の上に立っているなんてことはないはずです。特にこのような人生の根幹をなすポイントを理解する上では教科書をなぞって考えるというよりも、自分にとってそのサインが何を象徴しているのかを自分での経験を通して探していくことが大切になります。

 

とはいえどうやって取り組んでいくのかがわからない、ということも起きやすいはずです。もちろんチャートからは様々なアイデアを考えることができます。しかしその中でもそもそも論というか、ベーシックな考え方があります。チャートの中で人間の心が育っていくとしたらどのように育っていきそうだと思いますか?取り組みのヒントはここにあるので、皆さんもぜひ考えてみてください。実はこれは我々の講座の最初に行う内容です。興味がある方は是非こちらも占星学と占星術の違い

今回のまとめ

そんなこんなで思ったことを垂れ流すような内容になってしまいましたが何が言いたいかというと、今回は夏至図の月に着目したお話でした。アメリカ250周年があるのでマンデン的に解釈してもめちゃくちゃ面白いのですが、それはそれとして、自己信頼をもって自分の道を模索していくといったことや、自分のことを改めて大事にしていきたいときではないかなあと。

 

しかし自分に対峙することは現実のタスクに埋もれて二の次三の次になりがちです。ネイタルチャートもヒントにしながら取り組んでみると面白いかもしれません。なんだかこれまでのモチベーションが維持できない、何かを変えなくてはならないという感覚を感じた方は、むしろ徹底的に自分と対峙する機会が設けられているのではないでしょうか。とかなんとか。そもそもどうしたら自分は幸せなのか。そんな当たり前のことすら置き去りになってしまう忙しない世の中ですが、だからこそ自分について知ろうとすることは常に大事なことだと思う今日この頃です。