皆さんのネイタルチャートの中にはどのハウスに天体があって、逆にどの部分に天体がない状態になっていますか。これも改めて見てみると様々な発見がある話題だと思います。ハウスは12ありますが、天体は全部で10天体ですので、何も入っていないハウスも見つかるはずです。これに関しても色んな説がありますが、たまに驚くような解釈がなされているのを見かけます。
今回の記事では、天体の入っていないハウスに関して考えてみたいと思います。
天体が入っていないサインやハウスは「欠落」しているのか問題
「○○ハウスに天体が入っていないあなたはこれが欠落しており、そのため苦手である」しばしばこの話題に関してこのような説を見かけることがあります。天体がネイタルチャート上に描かれたエネルギーなら、それが入っていない場所は確かにある種の欠落といった形で解釈されるという理屈もわからんでもない気はしますが、僕はこの話題に関して決してそのような簡単な話ではないと思っています。
今回はこれにまつわる過去の投稿も挙げつつ、考察していこうと思います。ただその前に、どのような説が語られているか、そのいくつかを載せていこうと思います。
- 天体の入っていないハウスは欠落を表している
- 天体の入っていないハウスに関して枯渇感や憧れを抱えやすい
- 天体の入っていないハウスは意識が向きにくい・関心が向かない
- 天体の入っていないハウスは今回の人生のテーマではない・取り組む必要がない
などなど…このようなことが言われたりしています。ひとまずこれら一つ一つの解釈が正しいか否かというところは置いておいて、特に個人的にもびっくりした海外の話題を紹介しておこうと思います。
海外で話題になっていたハウスの欠落説
この説に関して非常に驚いた例を見たことがあります。これは海外圏で出回っていたものですが、
- 1ハウスに天体がなければ、あなたは自分が無い。
- 2ハウスに天体がなければ、あなたの預金通帳は空っぽ。
- 3ハウスに天体がなければ、あなたの成績表はオール1だろう。
- 4ハウスに天体がなければ、あなたには居場所がない。
…ちょっとうろ覚えな部分はあるものの、ほぼこういったノリが12ハウス分続きます。皆さんはどう思われましたか?個人的には、突き抜けすぎててなんも言えねえという感じです。まあ半分エンタメ的な表現なのだろうなとはもちろん理解できるのですが、この投稿は非常に多くのインプレッションを集めて話題になっていました。コメントを読んでみると、案外これに同意する意見も見られ、あまりにバズっていたので流石にいろんな意味で、書いてる人も読んでる人も”大丈夫か??”と思って見てしまいました。
まあ、インターネットに転がっている情報なんてそんな程度のものだろうと片づけることもできますが、それにしたって改めて、情報を精査しながら使うことができないと、自分のチャートの読み方すら歪んでしまいかねない空間だなと改めて感じますね。

天体がないハウスに関する個人的見解
ここで改めて過去に話題にした時の投稿を紹介させていただきつつ、詳しくその根拠にも触れていこうと思います。
何も入っていないハウスに関して、海外で「2ハウスに天体がなければ、預金通帳がからっぽ」とか、「1ハウスに天体がなければ自分が無い」
みたいなものがバズっていたのを見たことがあるのですが、そういう話じゃないのでこれは注意。
【今日は何も入っていないハウスについて思うこと💫】
何も入っていない場所って、一見ビジュアル的にほっとかれているかのような印象を受けるかもしれませんが、これはそんなに単純な話でもない。
特定のハウスに天体がない→そのハウスに意識が向かない=そのハウスが苦手もしくは弱まる、縁がなくなる
みたいなロジックなのかもしれないけど、
ハウスには様々な観点から必ずそこと関わる天体があるため、ハウスに天体がないからそこが弱まる、、とも限らない。逆に、ハウスに天体があるにも関わらず、うまく機能していないパターンは普通によくある話だったりもする。
なので当然、特定のハウスに天体がなければ、そのハウスの示す体験が自分に縁のない、関係ないものになってしまうということもない。
これには無数の可能性があるため、一言では言い表せない。
結局のところ、ここがないからこう、というようなマニュアル化しない方がチャートをニュートラルに見れると思う。
あまりにもルール化、図式化、単純化されて解釈されているところがある気がする。
おそらく、多くの人にとってそのほうが理解しやすいのだと思いますが、
これが本来チャートが秘めた深みを認識することから遠ざかる一つの原因ではと思ったり。
主観的な感想でしかないものの、結構見ていると、採用しない方がよさそうな方法論がたくさん流行っているような印象。
これはやはり、チャートを読んでいる人は多いものの、チャートを体験している人は意外と少ないからではないかと、自分は勝手に思ったりすることがあります。
天体のないハウスを考えるうえで重要な前提
さて、過去の投稿を例に出してみましたが、何が言いたいのかというと、「そう単純な話ではない」ということです。ハウスに天体がないからと言って欠落しているとも限らないし、一方でそのハウスが自分にとって無縁になったり、そのハウスに関して今世必要ないといったこととも限りません。そもそも、今回のお題である「天体の入っていないハウス」について考えていくためには、いくつかの前提が必要だと思っています。ここからは上記の投稿では詳しく触れていないところについて触れつつ、必要な前提について見ていきましょう。

ハウスと天体は繋がりを持っている
まず最初に押さえていきたいのは、ハウスと天体の繋がりについてです。ハウスはそこに何も入っていなかったとしても、必ず何れかの天体と繋がっています。例えば、1ハウスが天秤座の人の場合、1ハウスに天体が入っていなかったとしても、天秤座のルーラーである金星は1ハウスと結びついています。
1ハウスが山羊座であれば、土星がどこにあろうと、その土星と1ハウスは何らかの繋がりを持っています。このように、ハウスには必ず結びつく天体があるため、天体がそこに入っていないからと言って、その人の意識に上らないとは限りません。例えば、1ハウスが何も入っておらず天秤座で、そのルーラーである金星がチャートの中で非常に際立っている配置の人がいたとします。この人は金星が目立ってるが故に、金星的テーマが際立っていると言い換えることができますが、この人にとって金星は1ハウスとも関連付いてくるため、当然1ハウスが他人事のような話になることはありません。そもそも、ハウスにはもともとそのテーマに関連付いた天体が存在します。こういったことからも、そう単純な話ではないことがイメージできると思います。
その人に無縁なハウスは存在しない
これもそもそもの話ですが、12あるハウスの中で、自分に無関係なものというのは存在しません。もちろんその中でも自分にとって大きく意識に上ってきやすいところとそうでないところはあると思いますが、大前提の話としては、無関係になるハウスは無いと言えるでしょう。
例えば、人間の3大悩みといわれるお金、人間関係、健康。これらの体験に該当するハウスがそれぞれ存在します。例えばお金は2ハウスと関わっていますよね。これらのテーマに関する悩みを持つ人すべてが、2ハウスに天体を持っていないから預金通帳が空っぽになってしまっている…なんてことはありません。にも関わらずこれらの悩みはこの社会で生きる上で意識に上りやすいはずです。
人間関係なら7ハウス。先ほど挙げた海外での例に合わせて考えるなら、7ハウスに天体がなければ人付き合いがない、結婚できない、または調和できないといった話になってしまいます。しかし実際は全く関係ありません。
もちろん、例えば7ハウスに太陽を持っている場合と、そうでない場合とでは、その人にとって関係性というテーマが持つ意味は異なってきますが…それでも、7ハウスに太陽や何らかの主要な天体がないと、関係性に関心が向かなかったり、または無関係だったりするとは限りません。
12ハウスに天体が集中していたあるクライアントさんは、とにかくパートナーシップに関して非常に大きな関心とテーマを感じながら生きておられました。この方のチャートにおいて、7ハウスには全く天体が入っていません。しかし別の部分に大きく関係してくる配置が複数描かれていました。
また、ある方は9ハウスに何も入っていませんが、とにかく遠く離れた海外など、異文化に関して沢山の経験を持つ人物でした。このように、ハウスがからっぽでも別の形で表現されたりすることがあります。
今日も天体は廻っている
そして、もう一つ忘れてはならないのはトランジットです。今の空に浮かんでいる天体達は常に動き続けているため、その人の特定のハウスに何も入っていなかったとしても、必ずトランジットの天体はどこかのタイミングで、それも周期的に影響を与え続けています。そういったことからも、その人に無関係なハウスはないと言えるでしょう。土星がやってきているハウスは、やはり分かりやすくテーマを突き付けられますし、土星は約29.5年周期でチャートを一周します。そのような意味でも、「私はこのハウスに天体が無いから、このハウスに関しては何もする必要がない。そこにテーマが浮上することはない」とは言い切れないのです。
天体のないハウスについて~まとめ
今回は天体の入っていないハウスに関して触れさせていただきました。なるほど、そう単純な話ではないのかも…というのがどこかで伝わっているとうれしいです。過去の投稿の中でも触れているように、こういった説を見ていて自分が感じるのは、やはり人はここがこうなってるからこうだ!ということをできるだけ分かりやすく図式化したいのかもしれないなということです。
できるだけ単純に、できるだけ再現しやすく、左脳的な理解に落とし込めたほうが、確かに人にも伝えやすいですし、SNSは特にこういったものがバズりやすいという背景もあると思います。
しかしながら、やはりネイタルチャートはそれそのものがある意味有機的なものであって、0と1の羅列とは違うと思っています。こういうものである以上、やっぱりそう単純ではないのですが、この生き物のような複雑さを理解するには、実感を積み重ねていくしかありません。ここは我々の占星学観にもつながる部分です。興味があればこちらもご覧ください。占星学と占星術の違いについて
もちろん使えるタイプ論のようなものは存在しますし、我々も基礎講座にて扱っている非常に面白い部分だったりします。だからと言って、その人がそのチャートに設定されたタイプ通りに動いているかどうかは別の話になります。環境要因だったり、何らかの心理的な要因で真逆の動きをして生きづらくなっていることも。そのタイプを自覚しながらも、同時に葛藤を抱えている人もいるでしょう。そのためロジック自体は明確にあるものの、ここが無いからこうなる、または、これができない、これとは無縁だ、といった単純な話には中々ならないです。
ハウスに天体が無いということに関しても、人それぞれその配置が意味するものは異なるのではないでしょうか。
こういったことを実感、体感しながら学んでいく形で講座も行っています。ぜひ、興味のある方は下記バナーからチェックしてみてくださいね。


